人跡未踏

2011 年 2 月 21 日

ある著名なお笑い芸人が自身の笑いの理屈に対し『聞いている側が予想もしない事を言う。その予想外の答えに人は笑う。と僕は考えています』と述べた。
なるほど、と思わせると同時にその答えはあらゆるモノに当て嵌まる事実に気付く。
野球界において、伝説的なワンシーンとして知られる「江夏の21球」など最たる例であろう。
江夏豊氏の強烈な個性がなければ、成り得ないワンシーンである。
サッカー界においても、釜本邦茂氏に始まり、現在の本田圭佑、香川真司まで時代は続いている。
着々と新しい世界を開拓し続ける日本人選手達の活躍には亡き先人たちも笑みを零しているのではないか。そんな事を考えてしまう。
日本人が世界王者の一員として奮闘を続けている。
長友佑都は2試合連続で先発フル出場を果たしている。時間が経っても、その事実には嬉しい限りである。
徐々に連携が見て取れ、時に好機を、時に危機からチームを救う活躍をみせる。
が、クロスの上げ方の殆どが読まれている気がしてならない。
アジアカップ決勝戦での決勝点に繋がったクロスが印象に残っている方も多いと思う。
あの上げ方こそが長友の武器の一つであるのは間違いないが、インテルの一員となって上げたクロスの殆どが相手に当たり、運良くCKになったシーンはあったものの、CKにならなかったシーンも多々あった。
インテル戦を観ていると、チェゼーナの一員であった頃は少しのリサーチで済んだかも知れないが、世界王者である前にイタリア王者の一員になった今、各チームに研究されている事が伺える。
何となく繋がったクロスはあったものの、意図的なものとは考えにくい。
チームメイトであり、同ポジションの世界最高レベルにあるマイコンと比べると差は顕著に現れる。
新加入のパッツィーニにドンピシャのクロスを上げている。
長友の様にドリブル突破からでなく、アーリークロスからの得点機であった。
長友にはアーリークロスを織り交ぜた攻撃を求めたい。
クロスを思わせ、ドリブル、ドリブルを思わせ、クロス。つまりは布石を投じるという事。
守備に関しては申し分無い働きを見せている今、攻撃のバリエーションをもっと期待したい。
何故、インテルが日本人を戦力として招いたのか、他との違いをみせて頂きたい。

今週、ミッドウィークに行われる世界最高峰の戦いにある欧州CLがある。前回大会ファイナリスト同士の対戦でもある試合。
長友が4人目の日本人として大会に名を刻む事が出来るか。私はつい期待をしてしまう。

サッカー、野球、笑いにおいても、考え方は十人十色である。
だが、全てに通じるのは違いをみせる事が出来る者達だけが後世まで名を残し、誰の記憶にも残っている事実だという事。


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