刷新

2011 年 1 月 18 日

サウジアラビアと対戦する。
一昔前なら諦め半分、期待半分といった心境であった。
28年振りのオリンピック出場、1996年アトランタオリンピック出場を懸けて戦った相手もサウジアラビアであった。あの頃の恐ろしい程に強かったサウジも隣国に負けてしまう程、地盤沈下をしていると言える。
閑散としたスタンド、中東で開催されているのを考えるとサウジサポーターは不甲斐ないチームに愛想を尽かしてしまった様だ。
試合前「4年前の準決勝の借りを返す日が来た」と思ったのは私だけではないであろう。
試合開始1分の早いリスタートからのシュートに肝を冷やす。
その後は、肝を冷やすシーンがまるでなく、本当に「あの」サウジかと疑ってしまう。
躍動感も、闘争心もまるで感じられない。
岡崎慎司の斜めに、時に回りこむ様に走る動きに対しサウジDF陣は全くと言って良い程に対応出来ない。
岡崎が早々に2点を奪い、11番を背負った前田遼一にもゴールが生まれる。
コンディションも戦術もモチベーションも全てに勝る日本が試合を圧倒する。
唯一、残念なシーンは内田篤人のイエローカードであろう。あの時間帯、位置、累積枚数を考えると若さを感じてしまう。プレーヤーとして、もう一皮剥けて頂きたい。
後半に入りザッケローニ監督は積極的に動く。
内田に代えて伊野波 雅彦。その伊野波からの前田へのアシストはオールラウンダーで知られる伊野波のポテンシャルの高さを示すプレーに思えた。
18分イエローカードを1枚貰っている吉田麻也に代え岩政大樹を投入、37分チームの中核を担う遠藤保仁に代え本田拓也とチームのバランスを崩さず、チーム力を上げる交代。
岡崎の巧いトラップから5点目を突き刺し、試合は決する。
グループリーグを首位で終え、10番を背負った香川真司から最後までゴールは生まれなかったが決勝トーナメントに入ってからに期待したい。
練習試合の様な公式戦を圧倒し、コメントを見る限り浮かれている選手はいない様に見える。
1戦目も2戦目も負けていてもおかしくなかった。その2試合で追いつき勝ち切った経験は大きい。
次戦は完全アウェーでの激しい試合が予想される。
チーム内競争も、また激しい。サブGK西川周作が見せた繋げるパンチングも素晴らしかったし、右サイドバックのポジションもパフォーマンス次第では伊野波定着も有り得る。ベンチから大量得点を目にした本田圭佑の意地も見たいし、ドイツで魅せる香川本来のキレも見たい。
1戦1戦、確かな成長を見せるチームの次戦が楽しみである。

七分袖の様な大きめなユニフォームを身に纏ったサウジアラビアも今は普通のユニフォームを身に纏っている。
大なり小なり成長を続けてきた日本代表。
時は流れ、もう恐れる相手でなく普通の相手に成り下がったのかも知れない。

カタールは1年を通じ、殆ど雨が降らない気候らしい。
つまりはカタールにとって珍しい1日になった事だろう。
日本代表にとっても前半に3点、後半2点、試合を終始圧倒しての5-0のスコアという珍しい試合を久々に見る事が出来た。
次戦からは負ければ終わりの決勝トーナメント、日本代表の出来もカタールで降った雨の様に「珍しい」では困る。


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