勢力伯仲

2011 年 1 月 6 日

今年の第89回高校サッカー選手権に出場した高校生で来年からプロサッカー選手になる選手は例年より多い。
そんな中、『宮市散る』といったニュースを耳にした時、残念な気持ちになった。
アーセナル入団が決まった逸材がどの様なプレーを見せるのか、世界的名将となったアーセン・ヴェンゲルに何が評価されたのか一発勝負のトーナメントでもっと知りたかった。
プレッシャーに負けたのか、相手を舐めていたのか。
強豪校とは呼び得なかった高校に負けてしまった事が何故か歯痒かった。
舐めていたのはどうやら私の方だったみたいだ。
試合を見ずしてスコアだけでチームを評価してはいけない、という事を改めて教えられた気がした。
『月まで走れ』をスローガンに圧倒的な運動量を武器に前回大会ベスト4に勝ち進んだ大阪府代表 関西大学第一高校。
準決勝の青森山田戦では0-2から89分、ロスタイムと加点し、試合を振り出しに戻す。
PK戦で敗れてしまうのだが、鮮烈なイメージがあった。
決して諦めない、そのイメージのまま、試合を観戦させて頂いた。
1年前の記憶は酷く曖昧で、昨年の関西第一の方が力強いカウンターを持っていた様に私には映った。
圧倒的なポゼッションで試合を進める京都府代表 久御山高校。
宮市亮率いる愛知県代表 中京大中京高校が2-4で敗れてしまうのも頷けた。
綻びを感じさせない守備組織、ボールキープする術を知っている選手達、関西第一のディフェンスが固いのもあり、得点までには至らない。
フィニッシュまでの形を作るのは上手に思うのだが、精度が低いため、得点の匂いが感じさせない。
しかし、得意の形といっていい程に正確なセットプレーは目を惹く。
準決勝の相手は3年前の王者である。
今日も前半から2人も選手を交代させる、という型破りの策で前大会覇者を破った千葉県代表 流通経済大柏高校。
同点弾は運にも助けられた感もある、久御山高校は恐れず、ボールをキープし、夢の舞台での試合、溌溂としたプレーを期待したい。

しかし、関西第一の主将の梅鉢貴秀の2年連続でのPK失敗には泣けてきた。
昨年、2年生で国立でPK戦の5人目を蹴り、外し、どんな気持ちで1年を取り組んで来たのか、主将としてチームを引っ張って来たのか想像絶する。
5人目を蹴るキャプテンシーには頭が下がる。
内定した日本屈指の名門、鹿島アントラーズでの活躍を期待している。

いよいよ国立決戦である。
名前でサッカーは出来ない事を教えられ、期待されていた高校が軒並み大会を去る中、フィジカルに頼らず、個に頼らず、技術に優れ、チーム全員で守備をし攻撃が出来ている高校が勝ち残っている気がしてならない。
前回ベスト4に残った県が一つも残っていないのも地方の活性化が垣間見える。
大会が、日本サッカーが良い流れで進んでいる様に思う。


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