ふり向くな君は美しい

2010 年 12 月 31 日

高校サッカー選手権の大会歌といえば『うつ向くなよ ふり向くなよ~』で始まる、この曲は高校サッカーファンのみならず、日本人なら殆どの方がご存知かと思う。
個人的には哀愁があり、思い出深い曲の一つ。
そして、この曲が聞ける季節が来た、と嬉しくもあり感慨深い気持ちにもさせられてしまう。

家を出ると鉛色の雲が広がり、一雨来そうな雲行きであった。
開会式が終わり、開幕戦が始まると晴れだすという空模様にはいささか驚いた。
開幕戦のカードは東京都B代表 駒沢大学高校vs熊本県代表 大津高校。
駒沢大高は地区予選決勝戦で強豪帝京高校を下し、初の全国切符を手にした。
対する大津高は決勝戦までの地区予選を28得点1失点という圧倒的なスコアで決勝戦に挑み、決勝戦では宿敵ルーテル学院を下し2年ぶり14回目の強豪。
初の国立競技場で両チーム共に序盤は硬さが見られたものの技術に勝る大津高が次第に押し込み始める。
しかし、ロングスローのこぼれから駒大高が先制する。
駒沢大学高校のホームと化した国立競技場は一気にヒートアップ。
するかと思われたが大津高10 若杉拓哉の見事なゴールで同点。
後半はフィジカルに勝る駒大高が10 山本亮太を中心に効果的にボールを運ぶ。
試合が動いたのは大津高DFからボール奪取した8 黒木海人のクロスに11 須貝暁が見事なダイビングヘッドを決めた。
試合終了間際に大津高もPKを獲得するが、4 藤本貴士が蹴ったボールを1 岸谷紀久が見事にセーブ。
試合は決する。
一昔前は蹴り合い、体をぶつけ合うのが主流であった高校サッカーも大津高の様にテンポ良く回す高校が出て来ると嬉しく思う。
しかし、このカテゴリーではテンポ良く回せる選手と回せない選手が必ず出て来る。
その短所を埋めるのは指導者であると思う。
その点、勝利した駒大高の攻めはシンプルなものだが、効果的に思えた。
引っ張り出して、空いた場所に出す、練習量が垣間見えた攻撃であった。
守備においても、全員がサボらず、球離れの遅い選手に集団で囲む。
劣勢になっていた右サイドバックに好守が光ったボランチ6 宮崎力太郎を入れ、見事修正。
率いた大野祥司監督の采配が光った試合であった。

ある監督が言った。
『すべての短所が長所になる。良い監督は、あるプレイヤーの短所を別のプレイヤーの長所でカモフラージュする』
そんな言葉を思い出させる開幕戦であった。

スポーツに「たられば」は禁句だが、大津高の1点目はアンラッキーであった。
しかし、PKという絶好の得点機を生かせなかったのも大津高である。

今日から各地で1回戦が行われる、興味深く拝見したいと思う。
最後に大会歌を。

◇ふり向くな 君は美しい

うつ向くなよ ふり向くなよ
君は美しい
戦いに敗れても 君は美しい

今ここに青春を刻んだと
グランドの土を手にとれば
誰も涙を笑わないだろう
誰も拍手を惜しまないだろう

また逢おう いつの日か
また逢おう いつの日か
君のその顔を忘れない

うつ向くなよ ふり向くなよ
君は美しい
くやしさにふるえても 君は美しい

ただ一度めぐり来る青春に
火と燃えて生きてきたのなら
誰の心もうてるはずだろう
誰の涙も誘うはずだろう

また逢おう いつの日か
また逢おう いつの日か
君のその顔を忘れない

この曲の作詞は故 阿久悠氏である。


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