奮闘

2016 年 1 月 21 日

 今年8月に開催されるリオデジャネイロ五輪出場を懸けた戦いがカタール・ドーハで行われている。過去のU-17、U−20といった若年層のW杯に出場を逃した現U−23日本代表の選手たちは、順風満帆すぎるほどの戦いぶりで“リオ”に一歩ずつ近づいている。

 グループリーグ3戦全勝。それも計7得点を叩き込んで準々決勝に勝ち進んでいる。失点もサウジアラビア戦で喫した不可解なPKによる1失点。3試合で登録23人中22人を起用し、守備も大きく崩されることなく“第一関門”を突破した。

 盤石すぎるほどの安定した強さを示している。

 サウジアラビアの攻撃陣には定評があった。U−23日本代表を率いる手倉森誠監督も「強力なサウジアラビア攻撃陣を無失点に抑えることができれば自信につながる」と試合前に話すほど警戒していた相手だったが、MF大島僚太の見事なミドルシュートで先制に成功するとチーム最年少のMF井手口陽介が追加点を決め、前途のPKによる1失点を喫するが2-1で勝利し突破を決めた。

 前評判が高かった北朝鮮が思わぬ苦戦していたことも日本を助けた。GL初戦で日本に敗れると、2節でサウジアラビアに3-3と引き分ける。最終節では日本が4-0で勝利したタイにも2-2と引き分け、当該対戦の総得点で上回りなんとか準々決勝に進出している。

 U−17、U−20W杯を経験している彼らが最終予選で苦戦を強いられ、経験していない日本代表の選手たちが躍動するのも、サッカーのもつ面白い要素の一つではある。

 22日から始まる準々決勝は、ノックアウト方式のトーナメント戦である。相手はイランに決まった。仮に日本が無失点でグループリーグ突破を決めていた場合、失点したときに混乱を招いた末に敗退を喫してしまう場合は多々あるが、それはサウジアラビアの失点によって払拭されたはずだ。

 また、準々決勝で対戦するイランは昨年3月の1次予選ではサウジアラビアと対戦し1-2で敗れている。準々決勝を迎えるにあたって“朗報”を並び立てたが、イランに負ければ、リオデジャネイロ五輪の道は断たれる。

 U-17、U−20といった若年層のW杯に出場していれば、選手にとって大きな経験や成長を大きく助けてくれる。しかし、その経験がなくとも“体験者”のような戦いぶりでアジア最終予選を勝ち進むU−23日本代表選手たちを目の当たりにすると、どこまで上り詰めるか見てみたい。

 若年層のW杯に出場しなくとも、仮にリオデジャネイロ五輪の出場権を獲得できればJリーグの育成方法は間違ってなかったことは示せるはずだ。明治大学のDF室屋成を除いた22人は皆Jリーグの舞台で戦うJリーガーである。

 今から数年前、アジアの壁を越えられなかった彼らだからこそ奮闘に期待したい。


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