強かさ

2010 年 10 月 25 日

負ければ終わりという一発勝負の戦い程、盛り上がる試合を私は知らない。
そこから「筋書きのないドラマ」なるものが生まれ得ると思うし、様々な喜怒哀楽が生まれるのだと私は考えている。
今年の天皇杯は番狂わせが少なかった。
理由は様々あるだろうが、面白味に欠けた。
何故なら、地方のクラブチームが名を挙げる唯一の機会だったからである。

我が日本サッカー協会、JFAにナショナルトレーニングセンター制度という制度がある。
通称トレセンである。
概要に「日本サッカーの強化、発展のため、将来日本代表選手となる優秀な素材を発掘し、良い環境、良い指導を与えること」とある。
日本各地のダイヤの原石ともいえる原石達の発掘を目的とした制度。
カースト制度の様な三角形の頂点が日本代表である。

頂点の日本代表はザッケローニ新監督の元、前途洋々な船出を切った中、U-19日本代表はプラチナ世代と盛んに騒がれたものの結果は2大会連続でU-20 ワールドカップ本大会への切符を逃している。
宿敵韓国に敗れた訳だが、ある主力選手は『気持ちで負けていた』とコメントしている。
真新しいコメントではない。
寧ろ、使い古されたコメント。

では、気持ちを鍛える事は可能なのだろうか。

可能か否かと問われれば、可能である。
圧倒的なアウェイの環境で試合を行う事によって技術とは別な巧さが身に付くと私は考えている。
先に述べた、U-19世代の多くはプロ契約を交わしている。
比べ、韓国代表は大学生中心であった。
荒れたピッチは負けた理由にはならない。
勝った韓国も同じ条件で試合をしている。

JFAは天皇杯をもっと上手く使う事は可能ではなかろうか。
提案としてJ1、J2のチームがJFLや大学生と対戦する際、必ずアウェイで試合を行う。
J1、J2のチームにとって不利な試合日程を組む。
過密日程故に若手が出場し易い環境を作る。
J1、J2のチームはメンツは保ちたい。
失うものの無いチームは全力でぶつかって来る。
メンタル強化にもなる。
クラブ側にとってもメリットはある。
地方のスタジアムで試合を行えば、ファンがテレビや雑誌でよく目にするチームや選手を間近で目にする。
新たなファン獲得も望める。
そして、埋れていた才能の発掘にもなる。
圧倒的なホームの応援も手伝い、白熱した試合が期待出来ると私は考えている。
その中で勝ち切る強かさこそ現在の日本代表に日本人に欠けている事に私は思う。

そして地方のクラブチームの技術向上にも繋がる、という事を忘れてはならない。


限られた時間の中で成長を求められている。
ならば協会は、総ての大会を意味のある大会に、一試合をより意味のある一試合して頂きたい。

「日本サッカーの強化、発展のため、将来日本代表選手となる優秀な素材を発掘し、良い環境、良い指導を与えること」
地方の発展なくして、日本サッカーの強化は望めない。
私は、そう解釈している。


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