晩秋

2015 年 12 月 11 日

 12月6日、すべてのJリーグが終了した。
 11年ぶりに2ステージ制が復活した「J1」では、ファーストステージを3位で終えるがセカンドステージを制覇したサンフレッチェ広島が年間1位を獲得する。
 年間王者を決めるチャンピオンシップでは、年間3位のガンバ大阪が年間2位の浦和レッズに勝利し、逆転で2位を獲得。決勝戦ではセカンドステージの勢いと地力をみせつけた広島が、2年ぶり3度目の年間王者に輝いた。

 観客動員数増加が一番の狙いだった2ステージ制の復活は、功を奏した。J1累計来場者数が史上初めて1000万人超えた。これまで2009年に記録した957万1079人を43万人上回る結果は、大きな成果だろう。

 J2も終了し、2位ジュビロ磐田と勝ち点で並ぶが、得失点差で及ばず3位に留まったアビスパ福岡が5年ぶりにJ1昇格を決めた。2012年から始まったJ2プレーオフでは、3位のクラブがJ1へ勝ち進んだことがなかった。リーグ3位から6位によって争われるプレーオフは、2012年は6位の大分トリニータ、2013年は4位の徳島ヴォルティス、2014年は6位の山形がJ1昇格を決めていた。

 リーグ戦3位がJ1に進めなかったためか、毎年のように昇格したチームが1シーズンを持たずして晩秋を待たずしてJ2に降格している。そのためプレーオフの存在自体が疑問視されていた。

 しかし、過去の3年間をみると勝ち点を1から3の差で争う団子状態だったのは見逃せない。しかし今季の福岡は勝ち点82を獲得。4位セレッソ大阪とは勝ち点15もの差をつけたことを考えると、昇格は当然の結果とも言える。

 現役時代「アジアの壁」として名を馳せた井原正巳監督が率いるチームは、今季開幕3連敗でスタートするが、堅守速攻を絵に描いたような戦い方でJ1昇格を果たした。来季のJ1では過去の“プレーオフ勝利者”にない戦いぶりを期待したい。

 J2・J3入れ替え戦ではJ2・21位の大分とJ3・2位のFC町田ゼルビアが対戦。2戦合計3-1で町田が競り勝ち、2012年以来4年ぶりとなるJ2復帰を決めている。

 2013年、J1で戦っていた大分がJ2を経て来季からJ3に戦いの場を移すチームもあれば、J3からJ2へ、J2からJ1へと地道な強化が実らせたチームがある。国内リーグの強化なくして代表チームの強化はありえないが、年間順位を反映させる実力を発揮した福岡と、与えられたチャンスを生かし切った町田の両チームの勝負強さは、来季のJ1、J2の起爆剤になれるはずだ。

 10日に開幕を迎えたFIFAクラブW杯は、開催国王者として出場した広島がオセアニア王者のオークランド・シティを2-0で下した。大陸王者が争うこの大会は、Jリーグの“現在地”がみえる大会でもある。広島には日本王者としての誇りを感じさせる試合を期待したい。


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