脅威

2015 年 9 月 1 日

 先月27日から30日までU-12ジュニアサッカー ワールドチャレンジ 2015がヴェルディグランドと味の素フィールド西が丘で行われ、スペインのRCDエスパニョールが初出場で初優勝を飾った。

 日本からはJリーグのクラブユースが9チーム、ブレイズ熊本、グランセナ新潟FC、東京都U-12が参加し、海外からはアルゼンチンからデポルティーボ・カミオネーロス、ベトナムからはベトナム代表、スペインからバルサ(FCバルセロナ)と優勝したRCDエスパニョールの計16チームが参加していた。

 準決勝では東京都U−12がバルサと1−1の同点で終えPK戦の末に前回覇者をやぶる金星を挙げ、ベトナム代表が日本のユースをやぶりベスト4に進出大会4位で終えている。

 世界有数の下部組織バルサに東京都U−12が打ち勝ったことは、クラブユースに属さない少年たちにとって希望を与えるものになるだろうし、決勝戦ではPK戦の末に敗れはしたものの、東京都にある約750チームの中から厳選された19人がなし遂げた功績は今後評価されるべきものになるはずだ。

 ベトナム代表がベスト4に残ったことは、今後の日本にとって確実に脅威となる。彼らはアントラーズを3−0、ヴェルディを2−1で打ち負かし、日本勢で唯一敗れたのは大会準優勝に輝いた東京都U−12のみである。1−0の辛勝だったことも付け加えておくべきだろう。

 ベトナムが将来を見据え、国の代表を日本に送り込み日本のクラブユースに勝利し、準決勝のエスパニョール戦でも試合終了間際にGKのミスによりPK戦にはならなかったが、スペインの強豪をほぼ「0」で抑えたのは見逃せない。3位決定戦ではバルセロナ相手に前半を0−4で終えたが後半は一矢報い、失点も1点にとどめた。

 「日本チームに勝利したこと」と「スペインのサッカー」を肌感覚で知った経験はベトナムの少年たちにとって財産になり、将来、脅威になるはずだ。

 9月3日と8日に2018年ロシアW杯アジア2次予選カンボジア戦とアフガニスタン戦が行われる。海外組を中心としたメンバーがすでに発表され、東アジアカップ2015で活躍したDF遠藤航は選出されたが、唯一2得点のMF武藤雄樹の選出がなかった選考には疑問符がのこる。

 W杯の予選とはいえ、6月にシンガポールに引き分けたとはいえ、8月に東アジアカップで最下位になったとはいえ、カンボジアとアフガニスタン相手に日本代表のフルメンバーで挑むのはいかがなものだろうか。

 世界の強豪とのテストマッチが予定されているのなら納得できる選出だがそんな試合はない。今季は例年になく良いスタートを切った選手が何人かいるが、コンディション低下を招く可能性は否定できない。欧州との往復は選手の疲弊(ひへい)を招く。


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