憶測

2015 年 4 月 8 日

 ヴァヒド・ハリルホジッチの日本代表監督就任前、さまざまな憶測が飛び交った。

 いわゆる“飛ばし記事”に、夢がふくらむ監督や、「?」がつく監督など、バラエティに富んだ監督の名が各スポーツ紙の一面をかざっていたのはつい1ヶ月前の話である。

 就任から2連勝。一定の評価を得ながらも、若手と新戦力の発掘と今後の選手選考、それに伴うJリーグの活性化、低迷しているU-17、U-20、U-23といったアンダー世代への助言などをしていることから、ハリルホジッチの手腕は興味を尽きないものにしている。

 「日本代表FW武藤、チェルシー移籍合意か。」

 イングランド・プレミアリーグで現在首位にいるビッククラブがFC東京に所属するFW武藤嘉紀に白羽の矢を立てている、といった記事だ。これが実現すれば、アジア人にとって2人目の快挙となる。

 一昔前ならば、サッカーファンを虜(とりこ)にしたはずのニュースだが、現在では異なる。

 「ベンチを温めるなら日本にいたほうが良い」と考えるファンが増えた。このことは、海外に移籍した先人たちの経験から導かれた答えだろう。現在でもこの問題に直面している選手もいるため、現実的な“目線”が現在のファンにはある。

 しかし、武藤のチェルシー移籍が決まれば日本人にとって世界屈指のジョゼ・モウリーニョ監督に教えを請う初めての機会だし、みずからを「スペシャル・ワン」と称する人物が日本人をどう扱い、生かすか、興味や夢がふくらむニュースである。

 ネット上では「Jリーグ史上最悪のファウル」ともされる事故が起きた。

 このニュースには夢のかけらもないが、目を背けるわけにはいかないだろう。今月3日の第3節、鹿島アントラーズのMF金崎夢生がサガン鳥栖DFキム・ミンヒョクに受けたファウルだ。

 ドリブルで抜こうとした金崎がバランスをくずし転倒、そこにキムの左足が顔面に入ったものだ。審判はイエローカードを提示したが、鹿島側はJリーグの規律委員会に申し立てを行い、7日夕方、キムの4試合出場停止を発表した。

 スパイクがもし目に入っていれば失明の可能性もあったし、選手生命のみならず通常の生活にも支障をきたす大事故になっていた。また、その行為が動画で世界中のファンが見られる現在では、日本だけのニュースではなくなっているのが現状である。

 ニュースはさまざまな憶測をよぶ。

 日本サッカーを喜ばせるニュースばかりではない。Jリーグの審判のレベルや悪質なファウルなど、リーグのイメージ低下につながるような問題が起きた場合、より迅速な対応と対処が今後は鍵となるだろう。

 思い起こせば、今季は1節から誤審が連発し議論を呼んでいた。そのことを振り返ると、審判団の改革を期待したい。


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