満帆

2014 年 6 月 5 日

 ブラジルW杯に向け「理想的な勝利」と称していいのではないだろうか。

 アメリカで最終調整をすすめる日本代表は、コスタリカ代表を3-1で下した。仮想コロンビアと目される相手に、前半こそ0-1の先制弾を許したが後半に入って3点を叩き込んでの勝利は、よいイメージをもって本大会に挑めるものだろう。

 そもそもサッカーというスポーツの勝敗は、先制点を奪ったチームが70%近い確率で勝利する、といわれている。

 そのことからも勝利は評価に値し、ビハインドで迎えた後半を選手交代などによって、修正し、3点を叩き込んでの逆転勝利は、W杯に向けチームとして上がり調子なのは疑いようのない事実だろう。

 コスタリカが“守備的”に戦ったことも忘れてはならない。W杯において彼らが戦うのは、イタリア、イングランド、ウルグアイである。歴代W杯優勝国とたたかう彼らが、日本相手でも守備的にたたかうための“予行練習”をするのも自然の流れだった。

 敗れたコスタリカ代表の選手たちも「勉強になった」とした上で、「これがW杯初戦じゃなくて良かった」と賞賛にも似たコメントを残してくれた。

 順風満帆に思われるチーム状態だが、4日付けのスポーツ新聞各紙をみると「香川復活」という文言がおどった。その一方で、MF本田圭佑に対してはコンディションを心配する疑問符がおどった。

 試合ではアシストも記録したし、いくつか攻撃の起点にもなれたはずである。それでも“心配”されるのは、本来の「本田圭佑」を知っているからに他ならない。ファンはもちろん、メディアにとっても“その時”を待っている証拠だろう。

 そのことをDF長友佑都は「大丈夫」だと楽観視している。本田は持っている、という。そうでなければ、4年前の南アフリカW杯初戦のカメルーン戦でのゴールはなかっただろうし、もしなければ日本代表が歩む道もまったく異なる道を歩んでいた可能性は高い。

 グループリーグ第3戦目にたたかうコロンビア代表はコスタリカ代表よりも強いはずだし、今回のように選手交代を5人も行えず、枠は3人と決まっている。体力的に消耗した3戦目をどう戦うかに懸かっている。こればかりは、ザッケローニ監督のチームマネージメント力によるところが大きい。

 昨年プレW杯とされるコンフェデレーションズ杯において、ピッチに立たせた選手は17人である。このイタリア人監督は登録メンバー23人中、GK2名をのぞくと4人をピッチには立たせていないのである。疲弊(へい)しきった状態でのコロンビア戦は見たくないものである。

 そのことを考えた上で8人ものFWを選出したのか、については今後を見なければならない。ともかくも、勝って兜の緒を締めてほしいものである。


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