光明

2014 年 4 月 9 日

 4月に入り、日本サッカー界は海外から喜ばしいニュースが届いている。

 ニュースの先頭をきったのはFIFA U-17 女子W杯初優勝だろう。グループリーグから決勝戦まで6戦全勝、23得点1失点と“別次元”の戦いで大会を終えた。「リトルなでしこ」とよばれる彼女たちにとって2011年のなでしこジャパンの偉業が無関係ではないはずだ。

 2011 FIFA女子W杯制覇は、世界的にみても小柄な日本人が足元の技術と短所をおおい隠すほどの長所をチーム戦術に組み込むことさえすれば、世界の頂点に立てることを“先輩たち”から継承した一例だろう。

 空中戦では劣る体型が日本の短所の一つだとすれば、ゴール前にクロスをあげさせないようプレスをかけ続ける。また、リトルなでしこたちの高度な技術を生かしたボール回しは、相手が気の毒になってしまうほどの試合展開を大会中みせ続けた。

 彼女たちが示した長所は男女を問わず、日本サッカーの一つの指標となるだろう。マンチェスター・ユナイテッドに所属する香川真司は、それを示したのではないだろうか。

 チームの連勝に貢献するアシストをまたしても記録する。第33節ニューカッスル戦、4−0の大勝は好機にことごとく顔を出しつづけた日本代表MFと決して無関係ではない。

 大黒柱FWウェイン・ルーニーを欠いての大勝劇は、9日に行われるUCL(欧州チャンピオンズリーグ)、バイエルン・ミュンヘン戦に大きな期待をもたせてくれるだろう。大黒柱が戻ったチームに、と少年のような希望をついつい膨らませてしまう。

 ACミランに所属する本田圭佑は8日の32節ジェノア戦において、リーグ戦初ゴールを決め、チームの3連勝に貢献した。ゴール直後にチームメイトがこぞって本田に走り寄り、自分のことのように喜んでいる姿があった。

 何とも微笑ましい光景であり、その後みずからクラレンス・セードルフ監督に歩み寄って抱擁(ほうよう)する姿は、チームとしても“待望のゴール”であったことが容易に想像できるものだった。

 セードルフ監督も試合後「これで足かせが外れたね」と安堵を感じさせるコメントを残している。しかし、3位以内に出場権が与えられるUCL(欧州チャンピオンズリーグ)常連だったチームは現在11位の位置にいる。

 来季UCLの道はほぼ断たれてしまったが、ジェノア戦の勝利によって6位との勝ち点差は3まで縮めた。UCLの下の位置にある大会、欧州ヨーロッパリーグは今季6位以内に与えられ、この3連勝によりいよいよ射程圏内に入った。

 現段階で偉業とよべるのはタイトルを手にしたのは、リトルなでしこたちだけである。しかし、香川と本田の活躍はこれから似た境遇を体験する“次につづく世代”にとって光を照らす功績となるだろう。


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