順応

2014 年 2 月 14 日

 イングランドの名門マンチェスター・ユナイテッドは9日、最下位フラムに試合終了間際に同点弾を許し2-2で試合を終えた。今季からチームを指揮するデイビット・モイーズは試合後、『落ちるところまで落ちたという感じだった』とコメントした。

 チームに所属する香川真司はベンチ入りしたものの、最後まで出場機会を得ることはなかった。12日のアーセナル戦ではベンチ外となり、試合もスコアレスドローに終わった。

 ユナイテッドにとって、宿敵ともよべる相手の本拠地での引き分けが復調の兆しになることを願うばかりだが、サー・アレックス・ファーガソン時代の屋台骨を担ってきた選手がレンタルで移籍し、主将のDFネマニャ・ヴィディッチが今季限りでの退団を公言している。

 今季限りでの解任が囁(ささや)かれているモイーズ監督にとって、今後もくるしい状態がつづくだろう。

 ACミランに所属する本田圭佑も現地メディアから“洗礼”ともいうべき辛辣(しんらつ)な記事の餌食になっているのは周知の事実だろう。この洗礼はセリエAでたたかう選手たちにとって避けられない道だが、よいプレーをみせた時にはよりドラマチックに賞賛してくれる国でもある。

 日本代表の要となる2人の決して良好とはいえない動向が追われるなか、長友佑都は名門インテル・ミラノのキャプテンマークを巻くことが許される存在になっている。

 昨年12月22日、所属するインテルとACミランによって争われるミラノダービーでMFエステバン・カンビアッソから手渡されると、その日からキャプテンマークを巻く機会がふえていく。

 特筆すべきは、ユベントスと争うイタリアダービーでチームの先頭に立って入場し、キャプテンとして90分フル出場したことだろう。世界有数の強豪同士のダービーマッチにおいて、この出来事は快挙といっていいだろう。

 2連覇中の王者相手に完敗はしたが、終了後にチームメイトを率先して集め、アウェイまで駆けつけたファンが待つスタンドにユニフォームを投げ込むなど、“詫び”をいれた姿勢はイタリアメディアからも喝采を浴びた。

 その長友は昨年8月の宮城スタジアムでウルグアイ代表との試合後、FWディエゴ・フォルランと楽しそうに談笑する姿があった。セレッソ大阪への入団会見を行った“元”同僚は、母国語のスペイン語ではなく日本語で二言三言ではない長めの挨拶をし、最後に『おおきに』とつけ加えた。

 香川はイングランドの地で日本語を用いた。本田はイタリアの地で英語を用いたのは記憶にあたらしい。だが、5月に35歳になるベテランは来日1日目で各国を渡りあるいてきたプロとしての姿勢を示し、そのことは新天地で早くもファンの心をつかんだことだろう。


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