待遇

2014 年 1 月 30 日

 前回W杯MVPにして得点王タイの5得点にかがやいたウルグアイの英雄FWディエゴ・フォルランがセレッソ大阪の入団が正式に発表された。

 日本のサッカーファンの多くが入団を期待し、半年をきったブラジルW杯前、選手にとって貴重な時間をおくるのに選択したのは日本のチームだった。日本サッカー界にとってこのことは、本田圭佑のACミラン入団と甲乙つけがたい朗報になったことだろう。

 フォルランは今年34歳になる。年齢的にも今年6月に開催されるブラジルW杯がプレイヤーとして最後の大会になる可能性が高い。

 『拒否するのは非常にむずかしい条件だった』と父親であるパブロ・フォルランが語るように、選手とクラブ、両者にとって前向きな移籍とみていいだろう。ウルグアイの英雄ともされている選手に万全のコンディションでW杯を戦ってほしい、というのはサッカーファンの願いでもあるだろう。

 フォルランが新天地で待っているのは「賞賛」か「糾弾」なのかは本人次第になるが、アジアチャンピオンズリーグを控えているチームに世界の名だたるビッグクラブを渡りあるいた実力とW杯MVPが何たるかを日本とアジアの舞台で示してもらいたい。

 ウルグアイ代表の10番を背負うフォルランの先をいくようにACミランの10番を背負う本田も着々と新天地で定位置を築きはじめている。

 デビュー戦と国内カップ戦には敗れたが、カリアリ戦では90分を戦いCKから決勝点となるアシストを記録し、チームの連勝に貢献している。

 得点こそなかったが好機を何度も演出し、一定の評価を得たことだろう。FWマリオ・バロッテリ、MFカカー、MFリッカルド・モントリーヴォといった各国代表たちがひしめくACミランの面々たちとの練習と実戦は、さらなる成長が期待できるだろう。

 また、選手の成長のためには必ず「手本」が必要である。

 本田にとって現在のチームメイトたちが手本となるように、フォルランの入団はFW柿谷曜一朗、FW南野拓実、MF山口螢、MF扇原貴宏といった、これからの選手たちにとって“助け”になると安心していいだろう。

 心配なのは、チームの先輩である香川真司の“行く先”だろう。

 チームはMFファン・マタを62億円という高額で同リーグのチェルシーから獲得したのはつい先日の話である。その選手が28日、先発出場し2得点の起点になる活躍をみせ2-0の勝利に貢献した。後半40分に途中交代したが、投入されたのは香川ではなくMFアドナン・ヤヌザイだった。

 今季からチームの指揮をとるデイビット・モイーズの“これまで”の香川への扱いを考えると、この交代が意味するものは難易度のたかい問題ではないだろう。1月末に閉まる冬の移籍、日本代表の背番号10の動向に注目したい。


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