伝言

2013 年 12 月 11 日

 戦前の評価は当てにならない。
 横浜F・マリノスは、ほぼ手中に収めていたはずの9年ぶりの優勝を手放してしまった。11月23日の32節、ホームで意地をみせていたジュビロ磐田を1-0で振り切るがその勢いを最後まで持続させられなかった。

 サンフレッチェ広島は32節セレッソ大阪に敗れるが、33節、最終節に勝利する。この連勝によりマリノスの手中にあった「優勝」を最終節で搔(か)っさらった。今季、某J1指揮官に『つまんないサッカー』と酷評されていた昨季王者は2連覇という結果でその評価を大きく覆した。

 昨季のJ2において3位でプレーオフを戦った京都パープルサンガは、6位の大分トリニータに0-4で敗れ決勝を逃していた。今季も3位でプレーオフを戦い、12月1日にV・ファーレン長崎に勝利するが、決勝では徳島ヴォルティスに0-2で敗れ、またしてもJ1昇格を逃した。

 古くは韓国の英雄MFパク・チソン、日本の松井大輔、現在スイス1部ヤングボーイズで今やチームの「中心」として活躍する19歳のFW久保裕也を世に送り出した名門は、来季もJ2の舞台で戦う。

 四国から初のJ1チームが誕生したわけだが、そのチームを率いる小林伸二監督は、プレーオフ決勝前からJ1とJ2の間にある注目度の違いを地方からの“目線”で分析していた。

 監督は、『チームがJ1に上がればサッカーだけではなく、スポーツの競技力が上がり、そのことによって四国全体が繁栄するんです』と、視野の広い見解を披露してきた。

 ただ、『四国初のJ1と考えると夜も怖くて眠れない日があった』とも漏らしている。

 来季、四国から新たな風を呼ぶことは出来るのか、現在は知る由もないが、裾(すそ)野が広くなった日本サッカー界に自己の勝利だけではなく、地域に比重をおいた理想あるチーム作りに好感を持てないファンは少なくないだろう。

 戦前の評価は当てにならない。

 今季のJリーグにみる結末は、2014年へのメッセージとして肝に銘じなければならない。

 日本時間にして深夜に行われた2014ブラジルW杯グループリーグ抽選会も多くのファンが固唾を飲んで見守ったはずだ。日本はコロンビア、コートジボワール、ギリシャと同組に入った。

 おおくは楽観的である。

 先発メンバーに手を加え、オランダ、ベルギーといった強豪国と好試合を演じ、ザッケローニ政権史上ベストゲームに数えられる2試合を披露したのは、つい先月である。

 現在予定されているテストマッチは3月だが、ロシアと強化試合を組めないものだろうか。“強豪国”とは善い試合ができる日本が、欧州の“中堅国”との対戦は興味深いものになるはずだし、ロシアにとっても韓国と同組に入っているため“アジア対策”としてマッチメイクし易いはずだ。


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