改革

2013 年 9 月 18 日

 吉と出るか、凶と出るか。Jリーグは2015年度から2ステージ制復活とポストシーズンの実施を承認した。

 ファンあってのJリーグのはずが、ファンに対し説明不足なのは否めない。また、その「言葉足らず」が反対派を増やしてもいるのも事実である。

 大東和美チェアマンは、この改革に対し『手段であって目的ではない』と説明するが、反対派が納得する「答え」にはほど遠いものと言わざるを得ない。年を追うごとに観客減収が目につくJリーグの為の改革だが、この決定には疑心暗鬼になっているファンはおおい。

 そもそもJリーグが2ステージ制から現行の1シーズン制にしたのは2005年からのことである。その背景には、世界水準に追いつくという明確な目的があった。しかし、年々ゆるやかに観客動員数減少が続いているJリーグの現状をみると、協会が下した判断も分からなくもない。

 ポストシーズンがあれば観客動員数が見込まれ、スポンサーや放送権料といった収入は10億円以上が見込まれ、優勝チームへの賞金も現在の2億円をはるかに超えるものになるだろう。

 実際、過去のチャンピオンシップをみるとチケットは完売しており、視聴率も平均しても二桁を保っている。収益という部分だけを切りとれば現在にはない強みはある。

 また、1シーズン制を行なっているのは欧州の一部のみである。その一部とは、欧州CL(チャンピオンズリーグ)で必ず躍進するリーグである。それらの国に富と選手が集中している側面を持っているのを忘れてはならない。

 世界中のリーグが観客集めに苦労しており、苦労しているのはJリーグだけではないのだ。

 ディエゴ・マラドーナを筆頭に、いつの世も星の数ほど才能たちを輩出したアルゼンチンの国内リーグは2シーズン制である。それでも南米クラブ王者を決めるコパ・リベルタドーレスでは必ず上位に這い上がってくる強さがあり、リーグ構成とは無関係でもある。

 単純な比較は難しいが、アジア王者を決めるACLでは日本勢の早期敗退が目立つが、一発勝負で行われるプレーオフでは勝負勘がやしなえる利点がある。

 Jリーグ事務統括本部長である中西大介氏はこの決定に対し、時代に適応することも一部必要とした上で、『将来の成長のために世界の大きな流れに適応するためにも今は改革が必要』と力説している。

 忘れてはならないのはJリーグが誕生し、まだ20年弱である。2ステージ制の悪い部分だけを切りとるのでなく、観客動員数がゆるやかに減少している今だからこそ傷を浅くする処方箋(せん)なのだと信じたい。

 ただ、その処方薬が吉とでるか、凶と出るか、現在は分からない。一つ言えるのは「言葉足らず」は、時が経ってから混乱を招くものである。


コメントをどうぞ