要因

2013 年 9 月 1 日

 昨季のCL(チャンピオンズリーグ)王者バイエルン・ミュンヘンとEL(ヨーロッパリーグ)王者チェルシーによって争われるUEFAスーパーカップがチェコで開催され、120分を終え2-2の激闘はPK戦までもつれ、5-4でバイエルンが制した。

 FCバルセロナの一時代を築いたジョゼップ・グアルディオラと、レアル・マドリードから古巣に帰還したジョゼ・モウリーニョという希代の戦術家と称される両者が今季からチームを牽引する。

 鳴り物入りでバイエルンの監督に就任したグアルディオラは、まず新天地に1つ目のタイトルをもたらした。攻守にクオリティの高いチーム同士の対決は、延長後半アディショナルタイムに同点に追いつく劇的なものだった。

 両監督にとって1年目のチームであり、既存の戦力を守りつつ、独自の“変化”を加えた戦い方は目の肥えたファンでなくとも関心をひいた試合でもあった。

 変化の一つに選手の入れ替えがある。

 バイエルンに着目すると、昨季3冠(欧州CL、国内リーグ、国内カップ)に輝いたチームである。名実ともに実績があるチームでも3冠に貢献した選手たちまでをも放出したのは見逃せない。

 変化はいらない。日本代表監督ザッケローニが選出した選手たちの面々をみるとそう伺え、『守備陣を心から信用している』と口にした。

 9月にグアテマラ代表とガーナ代表の2連戦をひかえるサッカー日本代表が発表され、攻撃陣には東アジアカップで活躍したFW大迫勇也、FW齋藤学を加え、守備陣では酒井宏樹がコンフェデ杯以来の選出となった。

 誰かを変えれば、失点が減るほどサッカーは単純なスポーツではない。だが、6月以降の失点の多さをみると首をかしげたくなり、起爆剤が必要だと考えるファンも少なくない。

 就任した2011年に1敗、2012年に2敗のみだったチームは、今年に入り6敗している。たとえ相手の実力差があったとしても簡単には負けず、強豪国からみれば、可愛げのなかったチームはずいぶん素直になってしまった感は否めない。

 失点の要因を、全員が走れなくなっている、と指摘する識者も少なくない。

 バイエルンに所属するフランク・リベリーは試合前、昨季の欧州最優秀選手賞に選出されていた。この日もミドルシュートも決め、120分を走り倒しチームの勝利にも貢献した。

 リベリーをはじめ激闘を戦った者たちには120分を走りとおせる運動量という名の武器があった。ポジショニングや個人技こそ一朝一夕には追いつけなくとも、運動量だけは日本代表も劣ってないのではないか。

 9月の2連戦、無失点や勝敗といった結果にもこだわりたいが選手たちが90分を走り通せるかに注目したい。満足に90分を走れないようではW杯での躍進は難しいと言わざるを得ない。


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