究明

2013 年 5 月 31 日

 連敗しないチームは、強いチームと言われている。
 チームの方向性を確かめ、原因を究明し、選手の入れ替えなどをし、打開策を見出していく。

 6月4日に行われるW杯最終予選オーストラリア戦を控えたサッカー日本代表は、ブルガリアと強化試合を行い0-2で敗れた。2010年から始まったザッケローニ体制は今年3月に行われた同予選でヨルダンに敗れていたため初の連敗を喫した。

 2011年にアウェイで行われた北朝鮮戦で初の敗北を喫したチームはこれまでで5敗しており、ブラジルに敗れた1戦を除いた4戦は、すべて本田圭佑が欠場しているのは見逃せないデータではある。

 来日したブルガリアはW杯欧州予選で1試合おおく消化しているとはいえ、チェコやデンマークといった強豪国をおさえ2位につけ、戦績にともなった実力があるチームだった。その相手に未だ実験過程にある「3(DF)-4(MF)-3(FW)」というシステムを用いた。

 後半からは得意とする「4(DF)-2-3(MF)-1(FW)」にはしたが、強固で、統率のとれた守備力をもったブルガリアを最後まで打ち破るには至らなかった。“仮想オーストラリア”とされた相手は仮想された国よりも明らかにチームとして“上”を行っていたのではないか。

 ヨルダンに敗れ、その原因を追求し「次」に生かすのがチーム作りの基礎ともいえる。敗北は無数のヒントを与えてはくれるが、3-4-3で挑んだブルガリア戦において、4-2-3-1で戦ったヨルダン戦で持たされた課題を最後まで修正できたか、については疑問を残した。

 また、「3-4-3」というシステムはサッカー史上、非常に難易度の高いシステムとしてよく知られている。このシステムで成功を収めたのは90年代のアヤックス(オランダ)のみ、とも言われCL(欧州チャンピオンズリーグ)を制し、クラブ世界一にもなった。

 その当時のアヤックスは、国内リーグ3連覇(無敗優勝1回)をなし遂げ、2年連続でCL決勝戦にまで勝ち上がっていた。移籍市場の仕組みが変わると、彼らのほとんどが海外のビッククラブに移籍し、加入したチームの中心選手として活躍し黄金期をつくった。また、CLにおいては「優勝請負人」と呼ばれる者まで輩出した。

 それだけの個性と実力をもった集団だった。

 ザッケローニはACミラン時代、3-4-3を用いてセリエA制覇をなしとげた輝かしい過去をもつ。しかし、2年目のCLでは早期敗退し、リーグ戦では連覇を逃すと3年目には、4バックか3バックかでクラブを率いるベルルスコーニ会長(元イタリア首相)と衝突し、CLの早期敗退も重なり、チームを追われた過去をもつ。

 さまざまな功績と記録をくれたザッケローニ体制は今後どんな道を歩むのか。オーストラリア戦では、快勝を期待したい。


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