強化

2012 年 11 月 15 日

 1年おきに開催されるU-20W杯出場を目指す、U-19日本代表がまたしても世界の扉をこじ開けることが出来なかった。

 初戦のイランに0-2で敗れるものの1勝1敗1分けでグループリーグを突破し、8カ国によって争われる決勝トーナメントに進むが、4枚しかない本大会への切符をまたしても寸前で逃した。

 全体をとおして、高い技術力を感じさせるが勝敗をわける最も肝心で重要な場面での弱さを露呈(ろてい)した。また、2年ごとに開催されるU-20W杯を3大会連続出場で逃している事実は、6年間この世代での「世界」を経験していないことを意味する。
 1995年から2007年まで途絶えることなくU-20W杯に出場し、その多数が現A代表でも中核を担っている。

 14日、2014年ブラジルW杯を目指すA代表はアジア最終予選5戦目、アウェイの地でオマーンを2-1で下し、本大会へ王手をかけた。

 2022年にカタールW杯を控える中東勢にとって、オマーンも例外ではなく本大会出場を目論む。国を挙げての支援はすさまじく、代表チームは専用ジェト機で移動し、勝利給には宝くじの当選金のような金額を選手たちにばら撒く。宝くじ付きの観戦チケットが功を奏したのか、スタンドはオマーン一色に染めた。

 それでも勝ったのは日本である。

 直近、ホーム6戦無敗を誇ったチームに日本は前半20分に幸先よく先制、後半32分に追いつかれスタンドに活気を戻させるも、後半44分に逆転する劇的勝利を披露してくれた。

 人によっては、采配や試合内容に不満を覚えるかもしれない。そのことも十分に理解できるが、長距離移動、チーム合流1日や2日足らずの選手たちが多数いて、怪我による主力不在があったとしても、アウェイの地で終盤に競り勝つ逞(たくま)しさをみせたA代表は十分評価に値するのではないか。

 オマーンが持っている熱は、かつて日本にもあった熱である。日本サッカーという“木”を大きくするため、懸命に努力した結果が「現在」である。

 協会という“幹”はビルを構えるほど大きくなり、“枝”や“葉”は生い茂り、外国人が日本人サッカー選手を知り、愛されるようにもなった。一方、3大会連続でU-20W杯出場を逃したことにより、これからの枝をつくる“根”の部分が徐々に細くなっているのが現状と言わざるをえない。

 W杯出場が義務であり通過点となった現在、才能ある若手選手を招集するだけではなく、試合に出場する機会を作ってこそ根をつよくし、太くする。

 途中投入され2点目の起点を作る活躍をみせた21歳のDF酒井高徳は大きなヒントになるのではないか。チームを強くする為に熟成は必要不可欠だが、得点が欲しい試合終盤に生きる“縦につよい”選手投入を誰もが期待し、口にするのは必然なのだろう。


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