2012 年 9 月 7 日

 弱者がサッカーの試合に勝つには、ある程度の守備力が必要で、大柄か、俊足なFWが存在する確率が高い。どんな弱者でも、サッカーの試合に勝利するには堅守速攻が分かりやすく、速攻の確率を上げなければならない。

 ロンドン五輪・サッカー男子の4位という躍進の影には、驚異的な走力でチームを助けたFW永井謙佑の存在があり、得点の確率をより上げたのは誰の目にも明らかだろう。

 事実、永井の得点がなければ、という試合は1試合ではなかった。

 大会前、不安視された守備陣をまとめたのが吉田麻也ならば、脆弱だった攻撃陣を牽引したのは大津祐樹の閃きと、永井の日本人離れしたスピードによるところが大きかった。でなければ、ベスト4など夢でしかなかった。

 9月11日にブラジルW杯アジア最終予選を控えた日本代表は、UAE代表に1-0で勝利をおさめた。
 前半2分、清武弘嗣、香川真司、本田圭佑といった選手がからみ、素晴らしい連携でゴールにせまる。だが、長い年月をかけ試行錯誤をかさね若年層から強化をはかってきたUAEは、想像以上に強かった。

 列強国から見れば日本は、信じられないほどの速度で強くなった。選手のレベルが飛躍的にあがり、耳を疑うような移籍も夢ではなくなった昨今ではあるが、積極的な若年層の強化がその根底にはある。

 日本は列強国を見習い、強化に励んだように、アジアの国々もまた速度を上げ、力をつけてきている事がよく分かる試合でもあった。およそ10時間をかけ、日本に集まった海外組のコンディションが悪かったことを差し引いたとしても、UAEは強かった。

 後半22分、前半2分ほどの緻密さはないが、サッカーにおいて最も単純な“かたち”、サイドからのクロスボールに190cmを超える大柄FWが頭で合わせ先制点を奪うことに成功する。

 勝利をおさめ、コメントや試合後の表情をみる限り、浮かれている選手は見当たらなかったが、アジアの中の日本は、決して弱者ではないことを忘れてはならない。


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