成果

2012 年 6 月 8 日

 リーグ制覇12回、国内カップ19回、欧州制覇2回、世界一2回、というタイトルを獲得してきた、サー・アレックス・ファーガソンこそサッカー界の名伯楽であり、世界屈指の名将であることは疑いようのない事実である。

 その監督が、わざわざドイツまで出向き、日本人を視察にきただけでも価値があった。
 残すはメディカルチェック、労働ビザの許可、本人のサインだけ、だというのだから来季は黄色から赤いユニフォームを身にまとう香川真司がみれそうだ。

 先月、ファーガソンが観戦におとずれたドイツ・カップ決勝戦では、5-2とドルトムントが制する。香川が先制点を叩き込み、前半ロスタイムにアシストを決めるなど、優勝におおきく貢献した。得点に直結するはたらきを目の前で2度もみせられては、名将も香川の能力にたいし、確信めいたものを覚えたのではないだろうか。

 ただ、何もはじまっていないという事を忘れてはいけない。

 10年南アフリカW杯に帯同したが、出場しなかった若者に対し、いったい何人がこのステップアップを予想できただろうか。限りなく「0」に近いだろう。期待されずにドイツに移籍し、結果をのこし、だれもが知るメガクラブに移籍を果たす。
 日本代表主将、長谷部誠の言葉のとおり『漫画のよう』である。

 思い返せば、08年 北京五輪に出場したおおくの選手たちが、げんざいの日本代表の中核を担っている。かれらは予選リーグ3連敗という屈辱の結果で大会を去っている。その悔しさがあったから現在がある気がしてならない。

 6月8日「マンチェスター・ユナイテッドの香川真司」として最終予選ヨルダン戦をむかえる。
 阪神大震災を経験した香川にとって、ボランティアにやってきた三浦知良氏のそんざいがプロサッカー選手を志すきっかけを与えてくれたのだと公言する。
 夢をあたえられた側から、夢をあたえる側になった現在。おおくの子供たちが期待するのは、アシストではなく、まちがいなく得点である。


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