処方箋

2010 年 5 月 9 日

処方箋がなければ貰えない薬がある。
『市販の薬は基本的に病に対して面で捉えている為、効くは効きますが爆発的な効果は期待出来ません。
点で治したいのなら医者に行って処方箋を貰って来て下さい。』
お世話になっている薬屋さんに聞いた事がある話である。

明日、2010 ワールドカップ南アフリカ大会日本代表発表を迎える。
新聞では◎、〇、△、などで分けられ読んだ事はないが競馬新聞を読んでいる様だった。

前大会の確執は様々な角度から語られているが、監督、コーチ、選手、マスコミ、そしてファン。
全てが犠牲者だと思うし、同時に加害者だと私は思う。
無駄に期待をし、相手を見下し、歪んだ情報を垂れ流し、皆が鵜呑みにした。
『オーストラリアには勝てるでしょ』
と大会前に何度も聞いたし、そう思わせる報道を耳にし、目にした。
現在では『カメルーンには勝てるでしょ』
と4年前となんら変わってないようだ。
メディアの作るものを見ていると
「日本だけが勝ちたいわけで相手はそんなに勝ちたいとは思ってない」
「弱点は掴んだ!相手は気づいてはいない」
と、少なくとも私には、そう映る。

これから約1ヶ月間、日本代表として寝食を共にする。
当たり前の話だが「大人」が集まる。
大人が集まれば、人間的に好き嫌いは出て来るだろうし、様々な雑音が聞こえて来る。

人間も身体の具合が悪ければ休養が必要なのは承知の事実である。
大会期間中は時間が無いので休養をとっている暇などない。
薬が必要になってくる。
面ではなく、点で効く薬が必要になってくる。
処方箋が必要である。
チームに置き換えた時、経験を積んだベテランが必要なのは承知の事実である。
ベテランこそ処方箋のいる薬だと私は考える。
サッカーというスポーツは30歳を越えた選手はベテランと呼ばれる。
前回のドイツ大会、優勝したイタリア代表をまとめたキャプテン、ファビオ・カンナバーロは決勝戦まで全試合フル出場した。
後にこの年のバロンドールを獲得した彼は30歳を越えていた。
対して日本代表30歳を超えた選手は、みなゴールキーパーであった。
フィールドプレイヤーには1人もいなかった。
これを偶然とは私は思わない。

決して思わない。


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