老巧者

2010 年 4 月 26 日

連休明けにも2010 ワールドカップ南アフリカ大会のメンバーが発表される。

前大会の日本代表には『亀裂があった』と言われているのは承知の事実だとは思うが、メディアのおかげで中田英寿氏だけが戦犯に挙げられた。
黙殺された亀裂がある。
御存じの方もいると思うが、一番の亀裂と言われたのが大会直前ドイツとの親善試合の後のマルタ戦だと言われている。
理由は主力選手を使い続け、サブ組との亀裂が表面化したと言われている。
また、同じ事を繰り返そうとしている。

前大会の日本代表のベストゲームは?
と聞かれれば大会直前に行なわれたドイツ戦。と私は答える。
あの試合は前大会に限らず日本代表史上、稀に見るベストゲームであったと思うし本大会を目前に胸が躍ったのを4年経った現在でも良く憶えている。
確かに中田英寿氏は亀裂を生んだかも知れないが、目指したサッカーは私は好きだった。
2006年に限らず、好きだった。
だが、当時のチームメイトは好きにはなれなかったみたいだ。

前日本代表の最高な時期は?
と聞かれれば2004年に中国で行なわれたアジア大会。と私は答える。
『チーム一丸』という形容が良く似合うチームだったと思う。
川口のPKストップを浮かんでくる方も多いだろう。
私は、そのシーンよりも試合中の行動が妙に記憶に残っている。
味方がゴールを決めてはベンチを飛び出し、相手のファールに対してベンチから飛び出して抗議していた。
試合前の国歌斉唱の際でさえ、大ブーイングをされてしまった「あの」大会で。
試合に出ていれば当たり前の様に見られる光景も、ベンチにいてベンチを飛び出してまで抗議をした選手は後にも先にも見た事がない。
紳士のスポーツと呼ばれるサッカーで決して褒められる行為ではないが『勝利へ執念』を感じられたし、私は好きだ。
残念だが現在の日本代表では絶対に見られない光景だと思う。
その執念が大会を優勝させた。と言えば聞こえは良いが、策士ではなかったジーコが優勝させた大会。
完全アウェーの環境。ベストメンバーではなかった日本代表が優勝出来た一番の勝因。
私は執念と答える。
試合に出られなくとも、大会中その執念を一番見せたベテラン。
2002大会もチームを盛り上げたベテラン。
そのベテラン勢をジーコはワールドカップに連れては行かなかった。
それが直接の敗因になったとは決して思わないが、グループリーグ敗退、亀裂の理由の一つになった事は間違いではないと私は思う。

現在の日本代表にはベテランはいない。

招集してもいなければ、試してもいない。
就任当時「チャレンジ」を頻繁に口にしていた指揮官が現在は懐かしい。


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