佇まい

2012 年 2 月 25 日

 「サンシーロ競馬場」

 この週末はミラノで見本市が行われていて、中央駅付近のホテルは予約で一杯だった。ネット環境が充実しているホテルは多くはなく、いっその事サン・シーロ競技場の最寄りのホテルを探していた時にサン・シーロ競技場があるであろうその場所は「サン・シーロ競馬場」と記されていた。
 日本で地図を見た時、誤字だと思っていた。

 決戦を明日に控えた24日、サン・シーロに向かう。試合前日とあってひと気は勿論ない。バス停から歩くこと15分程で巨大な建造物が目に入ってくる。要塞というより城と形容したい大きさだ。

 写真や映像でしか見たことがなかった私にとって、サン・シーロはあまりに他のスタジアムとは異質なものだった。おそらく、歴史の積み重ねがその付加価値を持たせてくれるのだろう。
 スタジアムに歩を進めるとケモノ臭が漂い、そこは確かに競馬場があり競技場と隣接している事が確認できた。

 オマンビイクが人間離れしたヘディングシュートを決め、オランダトリオが躍動したそのスタジアムを一周する。
 80mをドリブルで独走してゴールを決めた宇宙人もいた事も思い出す。
 サン・シーロ竣工時の古い券売所もそのまま残してあったり、このスタジアムの使用が許されているインテルの現オーナーの亡きお父さんの名がついた広場も目にする。

 日本でセリエAの放送を観る場合、日本人在籍の有無に関わらずACミランに放送は必ずある。中田英寿氏がイタリアに渡る以前から遠く離れた日本にファンを確保できたのは、人気に裏打ちされた変わらぬ強さの証拠そのものだろう。
 サン・シーロの重厚な佇まいに恥じないチームであり、偉大な足跡を残し続けるチームに恥じないスタジアムであった。

 そして、インテルの一員としてこのスタジアムでプレーを続けられる長友佑都の凄さも改めて痛感させられたのは言うまでもない。

 今季のセリエAを占うであろう1戦であり、首位決戦ミラン対ユベントスが現地時間25日20:45にサン・シーロでキックオフを迎える。


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